こんにちは。吹田市・千里山のわに司法書士事務所です。
10月に入り、少しずつ秋らしい過ごしやすい季節になってきました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、相続の中でもご相談の多い「相続放棄」について、期限や家庭裁判所での手続き、必要書類などをわかりやすく解説します。
「亡くなった家族に借金があることが分かった」
「長年疎遠だった親族の相続人になった」
「相続放棄をしたいけれど、3か月という期限が気になる」
このような場合には、できるだけ早めに相続放棄について確認しておくことが大切です。
この記事では、相続放棄の基本から、3か月の期限、家庭裁判所での手続き、必要書類、費用、注意点まで解説します。
相続放棄とは、相続人が被相続人の財産や債務を一切受け継がないための手続きです。
相続が発生すると、相続人は原則として、亡くなった方が残した財産や債務を引き継ぐことになります。
財産には、
などのプラスの財産だけではなく、
などのマイナスの財産も含まれます。
そのため、亡くなった方に借金などがある場合には、相続放棄を検討することがあります。
ただし、相続放棄をすると、借金だけを放棄して預貯金や不動産だけを受け取る、といったことは原則としてできません。
相続放棄は、財産の一部だけを放棄するための制度ではないことに注意が必要です。
相続放棄を検討する際に、特に注意したいのが期限です。
相続放棄は原則として、
「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」
に申述する必要があります。
この3か月の期間は「熟慮期間」と呼ばれています。
ここで重要なのは、単純に「亡くなった日から3か月」と考えるわけではないということです。
ポイントとなるのは、自分が相続人となったことを知った時がいつなのかという点です。
例えば、長年疎遠だった親族が亡くなり、しばらく経ってから自分が相続人であることを知ったような場合には、具体的な事情を確認する必要があります。
また、相続財産がないと信じていたものの、後になって財産の存在を知ったようなケースでは、3か月の起算点について問題となることがあります。
そのため、「3か月を過ぎているから、もう相続放棄はできない」と自己判断せず、事情がある場合には早めに専門家へ相談することが大切です。
相続財産の調査に時間がかかるなど、3か月以内に相続放棄をするかどうか判断できない場合があります。
このような場合には、家庭裁判所に対して相続の承認又は放棄の期間の伸長を申し立てることができます。
申立先は、原則として被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
ただし、期間の伸長が当然に認められるわけではありません。
「まだ3か月あるから大丈夫」と先延ばしにするのではなく、相続財産の内容を早めに確認し、必要に応じて手続きを検討することが重要です。
相続放棄は、単に家族や他の相続人に、
「自分は相続しません」
と伝えるだけでは成立しません。
家庭裁判所に相続放棄の申述をする必要があります。
申述先は、原則として被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
例えば、亡くなった方の最後の住所地が吹田市であれば、原則として大阪家庭裁判所が申述先となります。
相続放棄の手続きは、おおむね次のような流れで進みます。
まず、亡くなった方が亡くなったことと、自分が法律上の相続人となったことを確認します。
特に、先順位の相続人が相続放棄したことによって、自分が相続人となるケースでは注意が必要です。
自分が相続人となったことを知った日を確認し、相続放棄の熟慮期間を確認します。
期限が近い場合には、必要書類の収集などを急ぐ必要があります。
家庭裁判所に提出する「相続放棄申述書」を作成します。
申述書には、亡くなった方との関係や相続放棄をする理由などを記載します。
申述人の立場に応じて、戸籍謄本などの必要書類を準備します。
必要書類は、亡くなった方との関係によって異なります。
必要書類をそろえ、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述します。
申述後、家庭裁判所から照会書などが送付される場合があります。
その場合には、質問内容を確認し、回答します。
家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されると、手続きが完了します。
相続放棄の必要書類は、申述人と亡くなった方との関係によって異なります。
一般的には、
などを準備します。
例えば、配偶者の場合、子の場合、兄弟姉妹の場合などで必要となる戸籍が異なります。
また、兄弟姉妹の相続放棄など、相続関係が複雑な場合には、より多くの戸籍が必要になることがあります。
そのため、「相続放棄だから戸籍はこれだけ」と一律に決まっているわけではありません。
誰が相続人になっているのかを確認したうえで、必要な戸籍を集める必要があります。
相続放棄を家庭裁判所に申述する場合、裁判所へ納める費用があります。
基本的には、
収入印紙 800円
に加えて、裁判所からの連絡に使用する郵便切手が必要です。
大阪家庭裁判所の場合、現在は110円切手5枚が必要とされています。
そのため、大阪家庭裁判所へ相続放棄を申述する場合、裁判所へ納める費用は基本的に1人あたり1,350円です。
ただし、郵便料金などは変更される可能性がありますので、実際に手続きをする際には、申述先の家庭裁判所の最新の案内を確認することをおすすめします。
なお、司法書士などの専門家へ依頼する場合には、別途専門家への報酬が必要となります。
相続放棄について、よくある誤解の一つが、
「何も手続きをしなければ相続しなくて済む」
というものです。
相続放棄をするためには、家庭裁判所への申述が必要です。
単に相続手続きをしなかったからといって、それだけで相続放棄になるわけではありません。
相続放棄をする場合には、必要な手続きを確認したうえで、期限内に対応することが重要です。
相続放棄を検討している場合には、相続財産の取り扱いにも注意が必要です。
相続人が相続財産を処分するなど、一定の行為をした場合には、法律上、単純承認したものとみなされる可能性があります。
例えば、
「亡くなった方の預貯金を自分のために使った」
「相続財産である不動産を処分した」
などの場合には、具体的な事情を確認する必要があります。
相続放棄をするかどうか判断できていない段階では、相続財産を不用意に処分せず、専門家へ相談することをおすすめします。
家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されると、その人は相続人として財産や債務を受け継がないことになります。
例えば、亡くなった方に借金があり、その相続について相続放棄をした場合には、原則として、その借金を相続人として支払う義務を負わなくなります。
ただし、相続放棄をしたからといって、すべての問題が自動的に解決するわけではありません。
自分が相続放棄をしたことによって、次の順位の相続人が相続人になる場合もあります。
そのため、自分だけの手続きではなく、相続人全体の関係を確認しておくことも重要です。
次のようなケースでは、早めに相続放棄について検討することをおすすめします。
亡くなった方に借金や未払いの債務があることが分かった場合。
亡くなった方と長年連絡を取っておらず、財産や借金の状況がまったく分からない場合。
先順位の相続人が相続放棄したことなどによって、突然、自分が相続人になった場合。
相続が発生してから時間が経っており、相続放棄の期限が近づいている場合。
相続放棄を検討する前に、預貯金や不動産などの相続財産について何らかの処分をしてしまった場合。
このような場合には、具体的な事情によって判断が変わる可能性があります。
「自分の場合は相続放棄できるのか」と迷った場合は、早めに専門家へご相談ください。
わに司法書士事務所では、吹田市・千里山を中心に、相続放棄に関するご相談をお受けしています。
相続放棄の手続きでは、期限の確認だけでなく、相続人の範囲や戸籍関係書類、相続財産の状況などを確認する必要があります。
当事務所では、相続放棄に必要となる戸籍等の収集や、家庭裁判所へ提出する書類の作成などについてサポートしています。
「相続放棄をしたいけれど、何から始めればいいかわからない」
「亡くなった家族に借金があるかもしれない」
「相続放棄の3か月の期限が近づいている」
このようなお悩みがありましたら、お早めにご相談ください。
相続放棄は、期限を過ぎてからでは対応が難しくなる場合があります。
まずは現在の状況を整理するところから、一緒に確認していきましょう。
吹田市・千里山をはじめ、北摂地域の相続に関するご相談に対応しています。
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相続放棄には、原則として**「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」**という期限があります。
そして、相続放棄をするためには、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述する必要があります。
必要書類は、相続人と亡くなった方との関係によって異なります。
また、3か月以内に判断することが難しい場合には、家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てる方法もあります。
相続放棄をするか迷っている場合や、期限が迫っている場合には、できるだけ早めに専門家へご相談ください。